あなたの周りにも「あの人は寛容な人だから安心して頼ることができる」のような評価を受けている人がいるのではないでしょうか。
しかしながら、耳にする機会は多くても意外と意味を知らないのが「寛容」という言葉です。
この記事では「寛容」という言葉の意味はもちろん「寛容な人」と呼ばれる人の特徴、また寛容な人になる方法や寛容な人であるメリットを紹介していきます。
自分の心をコントロールしたい人は参考にしてみてください。
寛容とは
まず「寛容(かんよう)」とはどういう意味の言葉なのでしょうか。
辞書で調べると「寛容」には「心が寛大」や「人を受け入れて過去を咎めずに人を許す」という意味があります。
ちなみに、ここで出てきた「寛大」には「心が広い」という意味があります。
つまり、「寛容な人」とは「心が広く、めったなことで人を責めたり怒ったりしない人」という意味があると考えられるでしょう。
対義語としては「短気」や「怒りっぽい」という表現が該当するのではないでしょうか。
意味が分かった上で考えてみると、あなたの周りにも寛容な人がいるのではないでしょうか。
時には「仏のような心を持っている」や「優しくて怒ったところを見たことがない」など、その他の表現をされることもあります。
優しい人≒寛容な人だと考えても良いでしょう。
寛容な人の特徴11個
上記で「寛容」という言葉の意味を知ることで、なんとなく寛容な人のイメージが湧いたかもしれません。
ここではさらに詳しく寛容な人について紹介していきます。
周りから「寛容だよね」や「寛容な人だよね」と言われる人はどのような特徴を持っているのでしょうか。
11個の特徴を紹介していきますので、実際にあなたの周りで「寛容だね」と言われている人のことをイメージしながら読んでみてください。
1:穏やか
心が広いと言われることが多い寛容な人は基本的に穏やかな性格をしています。
誰かに何かを言われても声を荒げて反論することもありませんし、普通の人ならイライラしてしまうような場面でもそれを態度に出すことはありません。
また、怒らないだけではなく感情自体を動かすこともほとんどありません。
悲しい時に落ち込んだり涙を見せたりすることもありませんし、嬉しい時も全力で喜びを表現することもありません。
怒りや憎しみ、悲しみといった悪い感情だけではなくプラスの感情もあまり表現しない穏やかな性質をしていると言えるでしょう。
2:余裕がある
常に余裕があってのんびりと構えているのも寛容な人の特徴です。
忙しい時でも自分のペースを崩すことなく、余裕を持って物事に取り組むことが多いでしょう。
そのため、忙しくてイライラすることもなく、いつでも平常時と同じパフォーマンスを発揮することができます。
寛容な人は意識しなくても自分のペースを崩さないために行動しています。
その行動の一つとして常日頃から余裕を作っている人も少なくはありません。
常に余裕があるからこそ、周りの人がちょっとしたミスをした時でも「いいよ、フォローするから気にしないで」と本心から言うことができるのです。
3:細かい事を気にしない
自分に余裕がある寛容な人は、細かいことを気にしません。
大らかな性格をしているので、周りの人がちょっとくらいズルをしていても「まぁそれくらいなら良いか」と見逃してくれることもあるでしょう。
上司としては理想の上司だと思われることも多い傾向があります。
一方で、他の人のルール違反に関しても軽微なものであれば寛容ですが、自分のルール違反に関しても甘い一面があります。
そのため周りに厳格な人が多い場合は「あの人は適当だから責任のある仕事を任せることはできない」という評価を受けてしまうこともあります。
4:他人の失敗を責めない
人によっては嫌われてしまうこともありますが、寛容な自身が周りの人のことを嫌ったり責めたりすることはほとんどありません。
時には大きな失敗をした人に対しても「大丈夫だよ、一緒にフォローしていこう」という優しい言葉をかけることもできます。
しかし、そうした優しい性格が裏目に出ると部下の失敗を咎めることができずに舐められてしまい、上司としては不適格という評価を下されてしまうこともあります。
寛容な人も大きな失敗に対しては、時には厳しい態度を見せるなどのメリハリを意識していった方が良いでしょう。
5:悪口を言わない
表面上は誰に対しても優しいふりをしているのに、裏では「○○さん、今月はもう3回もミスしてるんだけど!」のように悪口を言う人もいます。
しかし、寛容な人はそうした悪口を言うことを好みません。
人に対して懐が広いので、悪い印象を抱くことがないのです。
そのため周りの人に「○○さんってどういう人?」と聞いたら「遅刻が多くて時間にルーズな人」という返事が多い人に対しても、寛容な人にとっては「大らかでマイペースを崩さない芯の強い人」という評価になる場合があります。
欠点よりも周りの人の長所を見つけるのが得意という一面もあります。
6:謙虚
周りから「寛容な心を持っていてすごいね」と褒められる機会も多い寛容な人ですが、決してそれで調子に乗って周りに対して「私は優しいんだ」と上から目線になることはありません。
周りからどんなに褒められても「いえ、そんなことはありません」と言える謙虚さを持っています。
どんなに優しい人でも、褒められてすぐに上から目線になる人は寛容な人だとは評価されないでしょう。
常に謙虚で周りの気持ちを考えることができ、自分よりも周りのサポートに徹することができるからこそ寛容だと言われるのです。
謙虚な態度を誰に対しても崩さないため、上司はもちろん部下からも広く慕われることもあります。
7:人の気持ちを理解できる
寛容な人はなぜ寛容な気持ちを持ち続けられるのかというと、人の気持ちを理解することができるからです。
「この人は今余裕がないからサポートが必要だ」と察したり「この人は疲れているから優しくしてあげた方が良いだろう」と察したりする能力が高い傾向があります。
そのように人の気持ちを理解することができるため、その人が最も望んでいる行動を取ることができます。
そうした寛容な人の行動に救われた人が「あの人は優しくて、自分も忙しいのにフォローをしてくれる寛容な人だ」という評判を広めるため、どんどん周りからの評価が上がっていくこともあるでしょう。
8:人の価値観を尊重できる
人の気持ちを理解できるだけではなく、人の価値観を尊重することができるのも寛容な人の特徴の一つです。
自分とは全く違う価値観を持っている人がいる場合、ついつい「それは間違っている」と指摘してしまいがちな人が多い中で、寛容な人は人の価値観を尊重して認めることができます。
ただし多くの人に「あの人は寛容だから色々な人の価値観を受け入れることができる」と評価される一方で、恋人などの親しい間柄の人からは「寛容なんじゃなくて興味がないから冷たく感じられる」と言われてしまうこともあるでしょう。
寛容な人は、自分が興味を持っていないわけではないことを見せていく必要もあります。
9:見返りを求めない
謙虚な姿勢を持っている寛容な人は、どんなに褒められても見返りを求めることはしません。
多くの人は「こんなに優しくしたんだから次の機会は自分がフォローされるべきだ」と考えてしまいがちですが、寛容な人は誰かのフォローをしてもそうした見返りを求めることはありません。