性格の不一致や旦那さんの借金、浮気が原因などでもう夫婦としてやっていくのは無理だと思うこともあるのではないでしょうか。
ただし、そこで離婚を切り出しても旦那さんがすぐに応じてくれるとは限りません。
また、子どもの気持ちや学校の環境を考えると簡単に離婚を切り出せない場合もあるでしょう。
あるいは、現在専業主婦として過ごしていたり、働いていても扶養内のパートとして働いている状態では金銭的な理由から離婚を切り出せない場合もあります。
そんな時は、まずは離婚ではなく別居から段階的に話を進めていくのもおすすめです。
別居するために覚えておきたいことや、別居のメリット・デメリットなどを確認していきましょう。
別居になる原因
結婚をする段階では、お互いに永遠の愛を誓って一生一緒にいることを決めた存在です。
ですが、それでも一緒に生活していくうちにどうしても夫婦を続けるのが難しく別居や離婚の方が良いと感じてしまうこともあるでしょう。
では、別居をする人たちはどのような原因で別居しているのでしょうか。
まずは別居に至るまでの主な原因を見ていきましょう。
不倫
どちらかの不倫が原因で別居になるのが、最も多い別居の原因になりがちです。
男性側が不倫をしている場合、いつのまにか不倫相手のところに入り浸るようになって別居を切り出さなくても別居状態になってしまうこともあるでしょう。
また、女性側が不倫をした場合もバレるリスクを下げるためだったり、相手と一緒にいる時間を増やすために別居したいと切り出したりする場合もあります。
お金の問題
離婚すると金銭的に困る女性が多いと言われていますが、実は別居の原因としてお金の問題が原因になっている場合もあります。
離婚する前から金銭的には夫婦として崩壊しているという人も決して少なくはありません。
お金の問題も不倫と同じくらい深刻な別居の原因となりえるのです。
借金
知らない間に配偶者が借金を作っていたりすると、その時点で配偶者のことを信じることができなくなってしまい別居に発展しがちです。
特に借金の理由がどうしようもないことではなく相手の趣味などへの使い込みや勝手な義実家への送金だった場合、信頼関係は全くなくなってしまうでしょう。
借金取りが家に来るような状況は心も休まらないので自然と別居しやすくなります。
家庭にお金を入れない
借金以外にも金銭的な原因で別居に至ることもあります。
いわゆる経済DVのように、家庭にお金を入れない、あるいは3人家族なのに食費を10,000円しか入れないなどの行為をされることによって、一人暮らしの方が楽だと気付いて別居を切り出す場合もあるでしょう。
もちろん共働きで片方の給料は全て貯金と決めている場合はこの限りではありませんが、そうではなく勝手に給料を渡さなくなると経済DVだと判定される可能性が高くなります。
義実家との関係
夫婦間の関係は良く金銭的にはもちろん愛情も問題ないのに、義実家との関係が悪くて別居に至ってしまうケースもまれにあります。
義実家がとにかく過干渉で急に訪問して来てばかりだったり、あるいは勝手に合鍵を作って留守中に家に上がり込むということもあります。
そのような状況ではノイローゼ気味になってしまうこともあるため、義実家との距離を置くことを目的として別居することもあるでしょう。
家事育児への不参加
共働きでの専業主婦でも、家事や育児に全く参加しない配偶者に愛想を尽かして別居を切り出すこともあります。
専業主婦の場合は家事は自分の仕事だと認識していても、育児まで全て投げ出されると相手と夫婦でいる意味を見失ってしまいます。
そうなると相手がいない方が家事の負担も減って楽だと考え、離婚に向けて別居を開始するケースは決して少なくありません。
DVやモラハラ
DVと呼ばれる家庭内の暴力や、最近増えてきているモラハラに耐えられずに別居を切り出す人もいるでしょう。
DVは言うまでもなく身の危険を感じるため、必要最低限のものだけを持って家から逃げるように飛び出すこともあります。
モラハラは身体的には危険はないものの、精神的に常に追い詰められているので自分がうつやノイローゼになる前に逃げ出すこともあります。
自分の身を守るために別居を始める場合、金銭的に厳しくてもすぐに行動する人の方が多いと言われています。
生活パターンのすれ違い
夫婦仲も良く金銭的にも問題がなくもちろん浮気もない夫婦でも別居に至ってしまうことはあります。
仕事の時間が決まったり休日の過ごし方に差がありすぎると、どちらも合わせることがストレスになってしまい別居した方が楽だと感じることもあるでしょう。
一緒にしてイライラしながら過ごすよりは、少し距離を置きながら今のままの良好な関係を続ける方が得策だと考えて別居を選択することもあります。
特に子どもがいない場合は、生活パターンのすれ違いが原因で別居する夫婦も少なくはありません。
別居したい時の行動10個
男性からのDVや経済DV、モラハラや発覚した借金や不倫などが原因で別居したくなる時は急いで行動しなければなりません。
特にDVやモラハラなどの急を要するものの場合は、躊躇っている間に心身ともに追い詰められてしまう恐れもあります。
別居したいと思った時、どのような行動をすれば良いのでしょうか。
忘れてはいけない10個の行動を紹介していきます。
1:取り急ぎ必要な荷物をまとめておく
別居したいと思っても、そのまま家を出ていくわけにはいきません。
緊急時の持ち出し袋のように、最低限の荷物をまとめておくようにしましょう。
その時、日常的に使う化粧品などもまとめると準備に気付かれる恐れがあるので、後から買えるものは後回しにするのが得策です。
自分の仕事にどうしても必要なものや自分名義の通帳と実印、当面の現金や身分証明書など、持ちだしても気付かれない量にコンパクトにまとめて準備を進めましょう。
2:引っ越し先を確保する
家を出ても住む場所がないとネカフェなどで過ごさなければなりません。
仮に内覧で良い物件が決まっても、そこから実際に入居できるまでには数週間かかってしまうのが通常です。
ですので、出ていく前にはしっかり引っ越し先を確保しましょう。
実家や頼れる友達の家が近い場合はそこに逃げ込むこともできますが、近くに頼れる人がいない場合には引っ越し先も確保しなければなりません。
3:DVや浮気の証拠を確保する
別居に至る原因が相手からのDVや浮気だった場合、家を出てしまうと証拠の確保が難しくなります。
証拠の確保が難しいと、別居だけではなく離婚を決意した時に満足な額の慰謝料が取れなくなってしまうでしょう。
別居は一時的で最終的には離婚を目指している人は別居の前に証拠を確保するのがおすすめです。
DVの場合は医師の診断書、浮気の場合はLINEの履歴など客観的に分かりやすい証拠を確保しておくようにしましょう。
4:相手の収入や財産を把握する
離婚を考えている時に大切なのが、証拠の確保だけではなく相手の収入や貯金額を把握することです。
離婚となると財産分与が発生しますし、子どもがいれば養育費を請求することもあるでしょう。
その時のために、できるだけ正確に相手の収入や貯金額を知っておかなければなりません。
収入に関しては給与明細や源泉徴収票を見てみましょう。
収入に対して明らかに家庭に入れている額が少ない場合は経済DVとして訴えることも可能になります。
本業以外に副業収入もあるかもしれないので銀行の通帳なども確認することも大切です。
5:年金などの社会保険を把握する
離婚を前提にしている場合は、事前に社会保険制度も確認しておいた方が良いでしょう。
特に今、配偶者の浮揚に入っている人は離婚すると年金を自分で支払う必要があります。
その時に毎月必要な金額はどのくらいなのかは事前に調べておいた方が安心できるでしょう。
また、かけている保険などもチェックしておくのがおすすめです。
自分で支払っていても生命保険などの受取人が配偶者になっている場合には自分の実家の家族などに変更しておくことも重要です。
6:別居の意志を伝える
どんなに相手に非があって別居する場合でも、黙って出ていくと「悪意の遺棄」に該当する可能性があります。
そもそも結婚はお互いに協力しなければならないのに、勝手に別居を開始してしまうと自分勝手な理由でその協力義務を破棄したとして有責になる恐れもあるのです。
そのため、別居の前には必ず相手に別居する意志を伝えましょう。
証拠が残るようにLINEなどで改めて送信するのも大切です。
7:離婚届不受理申出を出す
相手の浮気やDVなど相手が有責の状態で離婚を考えている場合、別居している時には離婚届不受理申出を提出することも必要です。
これを提出しておけば、相手があなたの署名や捺印を偽装して勝手に離婚届を出そうとしても受理されることはありません。
勝手に離婚されてしまうと、慰謝料や財産分与などの取り決めが煩雑になってしまう恐れがあるので、忘れずに市役所などで提出しておくようにしましょう。
8:郵便物の転送手続き
あなたが家を出て別居を開始する場合には、郵便物の転送手続きも行わなければなりません。
そうしないとあなた宛の郵便物がそのまま自宅に届いてしまうため、配偶者が勝手に破棄したり閲覧する可能性があります。
弁護士とのやり取りなどが見られてしまうと離婚に向けて動いていることがバレる恐れがあるため、郵便物の転送手続きも忘れずに行っておきましょう。
こちらの手続きはWebでも書面でも行えますが、申請してから開始されるまで一週間程度はかかるので、事前に行っておくことが重要です。
9:住民票の住所変更
引越手続きが完了したら、住民票の住所も変更しておきましょう。
住民票の住所と実際に住んでいる場所が違うと、住民税などの支払いが面倒になる恐れがあるので、引っ越し後は必ず住所変更をしなければなりません。
また、相手に新しい住所を知られたくない場合には住民票の閲覧制限をかけておくのも大切です。
そうすれば相手が勝手にあなたの住民票を取得することができなくなります。
まだ離婚していない場合、配偶者は住民票の取得ができるのでDVなどから逃げる際には必ず閲覧制限をかけましょう。
10:弁護士に相談する
ほとぼりが冷めるまでの期間限定の別居であれば弁護士に相談する必要がない場合もありますが、もう絶対に結婚生活を続けられないという決意のもとで別居をするのであれば弁護士に相談することも重要です。
離婚に向けて動く際には専門家の助けがあった方が良いので弁護士にも相談してみましょう。
ツテがない場合は、無料相談などから自分に合った弁護士を探すこともできます。
一度、市役所などに相談してみるのも良いのではないでしょうか。
もう一緒にいられないと感じたら考えるべき9個
「もうこの人と夫婦でいることが苦痛だ」と思った時、すぐに離婚届けを出せる人ばかりではありません。
人によっては、離婚届を出す前に自分の生活基盤の確保などしっかり準備をしなければならない人もいるでしょう。
では、もう配偶者と一緒に生活することができないと思った時は、何を考えれば良いのでしょうか。
優先順位の高い9つのことを紹介していきます。
1:別居後の離婚の可能性
別居をしたからといって絶対に離婚に至るわけではありません。
別居をすることでお互いに頭が冷えれば復縁することもあるでしょうし、相手が改心してまた仲の良い夫婦として過ごせることもあるでしょう。
少しでも復縁の可能性が残っている場合は、弁護士への相談は待った方が良い場合もあります。
ただし、離婚が決定的になっていて絶対に離婚したい場合は、弁護士に少しでも早く相談するのがおすすめです。
自分の中での離婚可能性がどのくらいか、冷静に考えてみましょう。
2:別居後の家計のシミュレーション
別居となると今までとは家計の状況が大きく異なります。
共働きで生活していて自分の収入源がしっかりある人でも、今までより貯金に回せる額が少なくなる恐れもあります。
新しく家を借りることで家具家電を揃えるための出費が一時的に増えることもありますし、さらに新しい家の家賃なども負担になるでしょう。
本当に別居しても金銭的に問題ないかを冷静にシミュレーションすることが重要です。
3:へそくりを貯める
シミュレーションをした結果、それほど金銭的に余裕がないのであれば同居しているうちに少しでもお金を貯めることも重要になってきます。
自分の給料から多めにへそくりを貯めて、別居の費用にしましょう。
へそくりが貯めていることがバレると別居の準備を妨害される恐れがあるのでこっそり貯めなければなりません。
また、専業主婦の場合は家計からへそくりをすると離婚の時に家計費の使い込みとして不利になる恐れがあるので、パートを始めて自分の給料を貯めるようにしましょう。
4:収入源を複数確保する
働いていてもパートだけの場合、なかなか別居費用が貯まらないこともあります。
その場合は収入源を複数確保して、できるだけ早く別居費用を貯めるようにしなければなりません。
パートを増やすのも良いですし、在宅でできる仕事があればちょっとした副業をするのも良いでしょう。
忙しくなってしまいますが、別居に向けて必要な忙しさだと割り切ってしっかりお金を貯めていきましょう。
5:夫に請求する内容を考える
別居から復縁する場合でも、夫にどのような点を改善してほしいのかといった改善点を伝えなければ円満な夫婦に戻ることはできません。
また、離婚に向けた別居の場合はなおさら、夫に対して慰謝料などを請求する必要があるでしょう。
いずれにせよ、夫にどのような要望を伝えるのかは明確にしなければなりません。
弁護士に相談しても、心が決まっていないと時間が無駄に経過して相談料が高くなるだけです。
事前に夫に何を求めているのかを明確にしておきましょう。
6:子どもの親権
子どもがいる場合は、子どもの親権をどちらが取るのかを決める必要もあります。
どちらも親権がほしい場合、あるいはどちらも親権を希望しない場合は大きく揉める原因になりかねません。
日本の場合は女性の方が親権は圧倒的に取りやすいものの、養育環境によっては男性が親権を獲得する場合もあります。
離婚しても子どもを引き取りたい場合は周到な準備をしておく必要があるでしょう。
7:子どものケア
信じていた配偶者と別居せざるを得ない状況になることは心理的なストレスが大きくなりますが、大人以上に子どもの心の方がストレスを受けがちです。
別居する時点で子どもの心は傷つくので、心のケアをしっかりしてあげましょう。
特に小さい子や思春期の場合、「親に捨てられた」と愛情不足に陥ってしまう恐れがあるので、言葉でも態度でもしっかり愛情を表現する必要があります。
8:子どもの転園先や転校先
子どもの心理的なケアはもちろん、子どもが生きていく上で大切なケアも同時に行わなければなりません。
たとえば別居した新居が今までの自宅よりも遠い場合は転園先や転校先も探さなければなりません。
小学校以上であれば学校は見つけやすいですが、それでも荒れている学校は避けるなど子どもの生育環境にも気を配る必要があります。
新居を探すことと並行して、子どもの転園先や転校先も見つけましょう。
保育園激戦区などに新居を構えた場合、働きたくても働けずに困窮してしまう恐れもあります。
9:母子家庭への助成金や手当の利用
急に収入が下がると生活を維持することが大変になってしまいますが、そういった時には母子家庭の助成金や手当を利用することで乗り切れる場合もあります。
国が用意している手当てもありますし、地方自治体によって独自の制度がある場合もあるので離婚届をもらいに行ったり離婚届不受理申出を行う際についでに確認しておくと金銭的な心配を少なくしながら新生活を始めることができるでしょう。
別居するメリット
別居というのは、同居ではなく離婚でもないというある意味で非常に不安定な状態です。
別居を検討したことがない人にとっては、どうして離婚せずに別居という段階で保留にするのか不思議になることもあるでしょう。
別居のメリットが理解できない人のために、別居によって得られるメリットを確認してみましょう。
ストレスが軽減される
別居を行うことで、相手から受けるストレスを軽減することができます。
生活習慣の違いなどはすり合わせることもできますが、それでもずっと一緒にいるとストレスが溜まってしまう恐れがあるでしょう。
そんな時に別居をすれば、ストレスが軽減されるので落ち着いて色々なことを考えることができます。
改善点を洗いだし、それが本当に改善できるかどうか考えることができるだけでも別居は大きなメリットとなるでしょう。
安全が確保できる
相手からDVを受けている場合は、迅速に別居をすることで自身の身の安全を確保できるでしょう。
DVによって身の危険を感じた際には、最低限の荷物だけを持って早急に逃げ出しホテルなどに隠れながら新居を探す方が好ましい場合もあります。
また、あまりにもDVがひどい場合は警察などが力になってくれる場合もあります。
身の危険を感じた際には、すぐに行動に移しましょう。
一旦冷静になれる
お互いにストレスを抱えている状態で顔を合わせていると、相手の嫌なところばかりが目につきイライラしてしまいます。
そんな状態で話し合っても建設的な話し合いをすることは難しく、単なる罵り合いになってしまいかねません。
しかし別居によって物理的に距離を置くことで、お互いに冷静になってしっかり話し合うことができるでしょう。
復縁を目指す場合でも離婚を目指す場合でも、別居はお互いが冷静になるために非常に有効な手段です。
離婚の確率が高まる
同居の状態では、情もあってなかなか相手に離婚を切り出すことができない場合もあります。
顔を見ていては、どうしても言いづらいというケースもあるでしょう。
しかし、別居に至って弁護士などに移動すると勢いもついて離婚に向けて進むことができるようになります。
書面であればそれほど気にせず離婚を切り出すことができるでしょう。
相手と絶対に離婚したい場合には別居して勢いをつけるのもおすすめです。
相手にプレッシャーを与えられる
同居している状態で相手の嫌な部分を指摘しても、相手が本気にしてくれないケースもあります。
「人は誰でも長所と短所があるから仕方ない」などと開き直ることもあるでしょう。
しかし、別居という行動に移すことで、本当に嫌に思っていることを相手に伝えてプレッシャーを与えることが可能になります。
離婚したいとまでは思っていなくても同居を続けるにはストレスが大きすぎる時など、相手に本気度を伝えるために別居を実行に移すのも良いのではないでしょうか。
別居するデメリット
上記の別居によるメリットを確認すると、離婚を前提としていてもいなくても、別居にはメリットばかりがあるように感じられるかもしれません。
しかし、当然ながら別居はメリットばかりではなくデメリットも存在しています。
どのようなデメリットが存在しているのか、メリットだけではなく別居のデメリットも確認しておきましょう。
復縁が難しくなる
最初から離婚を前提として別居している場合はそれほどデメリットにはなりませんが、相手にプレッシャーを与えるためや自分の意見を通すためだけに別居をしている場合は復縁が難しくなることを覚悟しなければなりません。
別居をすることで心が離れたアピールをすることになるので、ちょっとした喧嘩や意見のすれ違いなどの簡単な理由で別居という手段をとることは決して推奨されません。
浮気されやすくなる
別居すると相手の時間の中で把握できない時間が増えるので、浮気されやすくなる恐れがあります。
同居時点では浮気をしていない人でも、配偶者が出て行ったことで堂々と浮気を始める恐れがあるでしょう。
また、別居中に浮気をされてしまうと証拠を集めづらくなるので慰謝料請求の際に不利になる恐れがあります。
浮気癖のある配偶者と別居をする際には、浮気される可能性が高いという覚悟を持った方が良いかもしれません。
相手から離婚請求される場合も
自分の要求を通すためという軽い気持ちで別居をしてしまっても、相手には非常に重い事態だと受け止められる場合があります。
相手は話し合いで解決したいのに別居という強硬手段に出られたことで呆れてしまい、その時点で離婚請求される恐れがあります。
そうなると、どんなに謝っても復縁することはできなくなるでしょう。
別居というのは強い意思表示であると覚えておく必要があります。
子どもに影響が出る
夫婦二人で暮らしている場合、別居や同居を繰り返しても手間がかかるだけでそれほど問題にはなりません。
時には別居するための家を持っていた方が円満に暮らせるという夫婦もいるでしょう。
しかし、子どもがいるとそういうわけにはいきません。
近所に住む人の目が気になるのはもちろん、子ども自身も環境の変化に適応できずに戸惑ってしまうでしょう。
時には心に深い傷を負ってしまう恐れもあります。
子どもがいる場合は、あまり軽率に別居にならないように注意しましょう。
経済的な負担が増す
別居になると経済的な負担が増すという人がほとんどでしょう。
中には自分が大黒柱として働き家事も育児も全てやる生活に耐えられずに別居に至る女性もいますが、ほとんどの場合は女性の方が稼ぎが少ないため、自分一人で生活を維持しようとすると経済的に辛いというケースが多くなります。
自分一人だけの生活ならなんとかなっても、子どもがいて子どもの習い事や学費を考えると別居することで生活レベルを大きく下げざるを得ない場合もあります。
経済的な不安から別居に踏み切れない時の対処法
産休中や育休中で給料が少なかったり、結婚や配偶者の異動を機に退職して扶養内のパートをしているため別居したくても経済的に不安でなかなか別居に踏み切れないという女性は少なくありません。
しかし、経済的な理由で別居を躊躇っていると、DVなどにより窮地に立たされる場合もあります。
そうならないためにも、経済的な基盤が不十分な際に別居に踏み切るための対処法をあらかじめ把握しておきましょう。
実家に戻る
自分の実家が頼れる人は、実家に助けを求めるのが良いでしょう。
たとえ結婚に反対されていたなどの事情があったとしても、娘が結婚生活で傷ついていることが分かれば助けてくれる親がほとんどではないでしょうか。
実家が遠いと戻るのが大変になってしまいますが、状況によっては迎えに来てくれるケースもあるでしょう。
誰に頼れば良いか分からない時は、まずは実家に相談してみるのがおすすめです。
兄弟を頼る
実家が介護などで忙しかったり、実家に頼りたくても両親が既に亡くなっていることもあれば、両親が定年退職をしていて金銭的に厳しいこともあるでしょう。
また、両親が海外に住んでいると頼ることもできません。
そういう時は兄弟を頼るのもおすすめです。
実家よりもフットワークが軽く助けてくれる可能性も高まります。
兄弟に直接助けを求めるのは恥ずかしいという人は、実家の両親経由で連絡をとり助けを求めるのもいいでしょう。
友人知人を頼る
家族が既に全員亡くなっていて頼れる親戚もいなかったり、あるいは実家の家族との関係がどうしても悪くて頼ることができないという人もいるでしょう。
そういう人は、会社の同僚や近所の人など、他人でも良いので助けてくれそうな人に頼ることも大切です。
普段から交流があれば、具体的に助けてくれる人もいるでしょう。
金銭的な援助は難しくても、逃げるための方法を調べてくれるかもしれません。
恥ずかしいかもしれませんが、思い切って相談してみてください。
相手に家を出てもらう
自分で家を借りて出ていく経済的な余裕がない場合、相手に家を出て行ってもらうという方法もあります。
相手がDVやモラハラをしている人の場合は難しいですが、相手の借金や相手の浮気など、明らかに相手に責任がある状況で別居を提案したら、相手が出て行ってくれる場合もあるでしょう。
相手が家を出て行ってくれれば、それほど経済的な負担は大きくなりません。
状況や相手の性格にもよりますが、こちらの選択肢も覚えておいてください。
自治体や専門機関に相談する
実家や兄弟も頼れず、頼れそうな人も周りにいないのにひどいDVを受けていて一刻も早く逃げ出さないと自分や子どもの生命の危機に陥ってしまうという状況もあります。
その場合は経済的な基盤を作るよりも先に、自治体や専門機関に相談してしかるべき逃げ場所を用意してもらう必要があります。
離婚に向けた手助けもしてくれるので、それぞれ住んでいる地域の機関について事前に調べておくのも良いのではないでしょうか。
DVシェルター
専門機関として最も有名なのがDVシェルターでしょう。
DVにあっていても逃げ込む場所がない人たちのために用意されたシェルターで、各地域に設置されています。
DVシェルターには同じようにDVに悩む女性がたくさん逃げ込んでいるので、自分の状況を客観的に把握するにも役立つでしょう。
絶対に戻りたくない、絶対に配偶者から逃げたいという時に利用したい施設として最寄りのDVシェルターの場所を覚えておきましょう。
母子生活支援施設
母子生活支援施設とは、母子家庭やなんらかの理由で離婚届は提出できなくても母子家庭に準ずる家庭の母子が生活の基盤を整えて、自立するために入所できる施設のことをいいます。
こちらもDVシェルターと同じように各自治体が運営しているため、公的な機関として場所を覚えておくと良いでしょう。
退所後の生活の相談にも乗ってくれるため、子どもと生きていく上で助けになってくれること間違いなしの施設です。
別居が頭に浮かんだら事前に準備しておこう
すれ違いによって別居という選択肢が頭に浮かぶことは決して悪いことではありません。
離婚を考えている場合でも復縁を考えている場合でも、万が一に備えて準備をしておくと良いでしょう。
もう無理だと思った時にスムーズに別居を始められるように、事前に準備をしておきましょう。