村八分な状況を打破するには?仲間外れにされたらやるべき10個のことで生活や気持ちを落ち着かせようについて
昭和の頃に書かれた小説を読むと、村八分という言葉を目にする機会もあるでしょう。

また、時代劇などを見ていても村八分という言葉が出てくることもあります。

それだけではなく、今の時代でも村八分という言葉が実際に使われることもありますし、村八分にされて苦しんでいる人も存在しています。

「村」という漢字が使われているから都会では縁がないと思っている人もいますが、実際は都会で生活していても村八分に悩んでいる人も少なくはありません。

村八分とはどういう状態なのかを始めとして、村八分にする人の心理や村八分されてしまいやすい人の特徴、そして村八分にされてしまった時にどうすれば良いのかといった対処法や考え方を紹介していきます。

村八分とは

そもそも「村八分」とは、元々は村社会の中で村の掟を破った人に対して周りの人たちが行う制裁行為のことをいいます。

村は農業を始めとして共同購入など一緒に生活をすることも多いですが、そうした生活の中で葬式と火事といった無視をすると周りの人たちにも迷惑がかかる行為を除き、他のことは村八分にされた人を徹底的に無視することなどを村八分といいます。

そのため元々は田舎の集落などでよく使われていた言葉でしたが、時代の変遷とともに村自体が少なくなってからも主にシカトなどによるいじめや仲間外れにすることを「村八分にする」などと慣用的に使われることもあります。

そのため「あの子のこと、しばらく村八分にしよう」などという言葉の意味は「あの子をしばらく全体で無視しよう」という意味になります。

現在でも日常会話の中では使われる言葉ですが、いじめを助長し差別を促すことからNHKなどでは放送しない言葉として規定されているといいます。

また、若者の言葉で無視をすることを「ハブく」と言いますが、その「ハブ」も「八分」から生まれた表現だと言われています。

事件にまで発展したケースも

村八分は、単に特定の人を一定の期間無視するだけの行為ではありません。

その人が来ると聞こえよがしに悪口を言ったり、あるいは関わらないだけではなく村八分対象の人や親族に対して能動的に嫌がらせを行うこともあります。

当然ながら、村八分の対象となった人たちのストレスはすさまじく、事件にまで発展するケースもあります。

村八分自体は刑法に触れるものではありませんが、民事では訴訟が起きて村八分をした側が罰せられていることもあります。

また、行為自体は刑法に触れなくても「村八分にする」という宣言自体が脅迫罪にあたる場合もあります。

有名な事件以外にも、クラス全体に無視されたことにより自殺してしまうなどの悲しい事件は日本でも多く起きています。

村八分は決して軽い気持ちで行ってはいけないものであり、許されない行為であると認識しましょう。

村八分にする人の心理

村八分は子どもの社会であってもいじめとして認識されるのはもちろん、大人の社会であっても村八分をすること自体がいじめとして好ましくはありません。

しかしながら、悪いことであると分かっていても誰かを村八分の対象としてしまう人は確実に存在しています。

善悪の区別がつかない子どもはもちろん、親として自分の子どもに「いじめは良くない」と教えている人であっても、誰かを村八分にすることはあります。

では、なぜそのように村八分にしてしまうのでしょうか。

誰かを村八分にする人の心理を解説していきます。

ストレスを抱えている

ストレス
自分自身の生活に不満がありストレスを抱えている人は、誰かをいじめることでそのストレスを発散しようとする場合があります。

何か物体にあたってしまう人もいれば、自分よりも弱い立場の人をいじめることでストレス解消しようとする人もいるでしょう。

そのため、誰か特定の人を村八分にしている人はストレスを抱えていることが多いと言われています。

また、ストレス解消のために誰かを村八分にしているはずが、モラルに反する行為をしている自分自身に対してストレスを溜め、さらにそのストレスのために村八分を繰り返すという悪循環に陥ってしまう場合もあります。

劣等感がある

村八分にする対象を選ぶ時、いじめても文句を言わなさそうな人を選ぶ人もいますがそういう人ばかりではありません。

時には自分よりも圧倒的に容姿が整っていて才能を持ち、コミュニケーション能力が高い人を村八分のターゲットとする人もいます。

そういう人は、村八分の対象に対し強い劣等感を持っています。

劣等感を持っているからこそ、自分の今までの地位をその人に取られることを恐れて村八分にするのです。

誰かに負けたくないと思った時、自分が努力するのではなくその人の足を引っ張って勝負の場に出てこられないようにするために、周りの人を巻き込んで村八分にしようとします。

劣等感が強ければ強いほど、巧妙に周りの人を扇動して村八分にしていくでしょう。

そうなってしまうと、どんなに容姿が整っていて才能を持ちコミュニケーション能力が高い人であっても、なかなか村八分という状況から抜け出せなくなってしまいます。

人より優位に立ちたい

劣等感を持っていなくても、単に誰よりも優位に立ちたいという理由で村八分をする人もいます。

小学校や中学校の頃に、特定の誰かに恨みがあるわけではなくても自分がいじめのターゲットにならないためにいじめに加担してしまったという人もいるのではないでしょうか。

大人になっても村八分をする人は、そういう意識が残っている場合もあります。

自分が誰かをいじめる立場にいる時、めったなことでは誰かにいじめられる立場になることはありません。

そのため一人のスケープゴートを作り、その人をいじめることで周りと団結することで優位な立場に立とうとするのです。

いじめの首謀者というボスの立場にいることで優勢を獲得することが目的ですので、村八分の対象に個人的な恨みはなくても単に反抗しづらい人を選ぶこともあります。

嫉妬深い

村八分のターゲットに対して個人的な恨みがなくても人より優位に立つために村八分をする人もいますが、対象に対して明確な恨みがあって村八分を始めるという人もいます。

そういう人は、対象に対して嫉妬している場合がほとんどです。

自分より若くて人望があるということや、自分よりも他の人に愛される才能を持っていることに嫉妬し、その才能を早期に潰すために孤立させようと思い村八分にするのです。

周りの人を扇動して村八分にするため反対する人も当然ながらいますが、そうした人たちも言いくるめて村八分を始めてしまいます。

自分と全く関わりがない人たちがいじめられているのを見て止めるほど正義感が強い人であっても、いざ自分の立場が脅かされそうになってしまった場合は嫉妬深さから村八分にしてしまうことも決して珍しくはありません。

既存のルールを壊されたくない

誰か新しい人が増えると、その変化に合わせて新しいルールができることがあります。

たとえば今まで男性ばかりの部署で女性が一人だったのに、新しくもう一人の女性が来るとルールが変わるということもあるでしょう。

そうなった時に、ルールが良い方向に変わるからといって歓迎する人ばかりではありません。

中には、どんなに環境が良くなるとしても既存のルールを壊されることを嫌う人もいます。

既存のルールを壊されることを嫌う人の多くは、新しく来た人のせいでルールが壊されると思い込みます。