バブル期、日本中がまるで夢を見たような時期です。
バブル期を体感していない人たちにとっては、羨ましい時代かもしれません。
今回はバブル期を振り返りながら、バブル期の特徴、さらに当時の人達の行動をまとめています。
バブル期とは
1980年代後半から1990年代初頭
バブル期とは、1980年代後半から1990年代初頭にかけて起きた、株価、地価、その他資産価格の上昇とともにふってわいた好景気の時期を言います。
一気に景気が良くなり、一気にそれが崩壊していく様子はまるで真夏の世の夢のような、消えてなくなるシャボン玉や泡のようだったため、のちにバブル景気と呼ばれるようになりました。
日本国民が保有する資産価格の上昇は好ましいことです。
しかし、このバブル期は日本が持っている力を遥かに超えた資産価格の上昇でした。
バブル期を謳歌していた人達はこれが本当の日本の力であると喜び、バブル期がずっと続くことを夢見ていたことでしょう。
もしかしたら、バブル期が終わり、不景気な時代を迎えることすら想像していなかったかもしれません。
バブル期をモデルにした映画が上映されたこともありますが、バブル期を知らない若者世代にとってはまさに夢のような話です。
資産価格の高騰に伴う好景気
バブル期は資産価格の高騰に伴い、起こった好景気です。
金融緩和による低金利が長期間続き、それに伴い余った資金が株式、土地といった資産購入にまわりました。
「土地神話」によると、地価は必ず上がり続けると信じられました。
誰も資産価格が上昇し続けることに違和感を感じることはなく、将来必ず値上がりするという人々の思惑で資産価格は上がり続けます。
バブル期の余波は私たちの生活にも影響を及ぼし、国全体が日本の力を超えた、本来は立ち止まって考えなければいけない好景気に夢を見ました。
その後、バブル崩壊とともに、急激な価格崩壊が起こります。
日本がバブル崩壊から立ち上がるまでを「失われた20年」と呼び、その影響は今日にまで残っています。
バブル期の浮かれ具合が凄まじかったことを裏付けます。
バブル期の要因
バブル期に至るまでには、いくつかの要因があります。
何もなければ、日本が持っている実力以上に株価や地価が上昇し、まるで賭け事のように売り買いが行われることはありません。
バブル期に至るまでには、どのような時代背景があったのでしょうか?
日本だけではなく、海外からの影響もあります。
共にバブル期以前から遡り、バブル期が起きた要因を探りましょう。
プラザ合意
バブル期に至る背景に、プラザ合意が挙げられます。
1980年9月、先進五か国(日、米、英、独、仏)財務省・中央銀行総裁会議(G5)がアメリカからの提案で開催されます。
その時、ドル高を是正することで落ち着きました。
これが歴史に残るプラザ合意です。
その後、各国が予想する以上の猛スピードで日本の円高が進みます。
日銀が低金利政策を行うことで、多額の資金が余ることになります。
この溢れかえった資金がリスク分散もあいまって不動産購入や株式購入へと流入し、まるで夢のような価格高騰が起こります。
金融緩和
金融緩和が長期間になればなるほど、低金利が続きます。
長期間にわたる低金利により余った資金が金融市場へと流入します。
その結果、必要としている以上の資金が株式や不動産といったリスク商品の投資へと流れていきます。
そして、バブル期へと突入します。
リスク商品は価格が下がったり、下手すると価値そのものがなくなったりするリスクがあります。
そして、私たちはそれを理解しているはずです。
にもかかわらず、バブル期は夢を見てしまい、今購入した株式や不動産は必ず値上がりし、ずっと値上がり続けると考えてしまうのです。
これはバブル期の厄介なところで、バブル期は今起きていることが夢のような出来事であるということが分からなくなります。
実際にバブル期を駆け抜けた世代、どのような人達がいたのでしょうか。
バブル期をよりリアルに感じるために、掘り下げて見てみましょう。
バブル期の世代の強み
バブル期の世代には、その時代を駆け抜けただけの強みを持っています。
バブル期の世代は、2020年現在、40代後半の人達です。