あるいは、活躍できる場面でも人間関係が築けないと「どうせ周りは自分を利用しているだけだ」と人間不信になってしまい、今までよりもさらに自暴自棄になってしまうこともあります。
そうなると「今を生きる」ということを実感することは非常に難しくなってしまうでしょう。
しかしながら、自分が活躍できる場所にいて、さらに周りの人に頼られるとその気持ちにも変化が訪れます。
誰かに頼られてお礼を言われ、また次の信頼を得られるようになると、単に活躍できる場で過ごしているよりもさらに自己肯定感が高まるようになるのです。
そうなると「自分がここにいる意味がある」ことを実感でき、「今を生きる」という意識を持てるようになるでしょう。
普段から一匹狼に見える人でも、周りの人との関わり方によって意識が変わることは決して珍しいことではありません。
愛する人ができた時
家族が増えた時と同様に、愛する人ができた時も「今を生きる」ことを実感するという人も多いと言われています。
その人が自分のことを見てくれない場合でも、その人に見てもらえて大切にしてもらうためには自分自身を大切にする必要があることに気付き「今を生きよう」という意識を持つ場合もあるでしょう。
さらに、愛する人ができただけではなく相手からも愛されると「今を生きる」という意識はこれまで以上に強くなります。
「愛する人に愛されていること」すなわち「愛する人の大切な存在になっていること」で、自分自身を粗末にすることができなくなるのです。
「自分に何かあったら大切な人が悲しむ」と考えることができれば、今まで「今を生きる」という気持ちを理解できたことがないという人も想像しやすくなるのではないでしょうか。
応援された時
誰かに頼りにされた時に「今を生きる」ことを実感できるという人も少なくはありませんが、頼りにされるまでいかなくても応援されることだけで「今を生きる」気持ちを実感できるという人もいます。
普段はあまり意識しないかもしれませんが、応援されるというのはそもそも期待されているからです。
大きなプロジェクトに対して応援されるなどの重大な局面ばかりではなく、運動会の徒競走で自分の親に応援されるのも「一位をとることを期待されている」あるいは「しっかり全力で挑むことを期待されている」と解釈することができるでしょう。
大人になればなるほど、表立って誰かに応援されるという機会は減っていきがちです。
ですが、だからこそ誰かに応援されるという単純なことだけで「今を生きる」ということを実感できる場合もあるでしょう。
決して大きなイベントだけが「今を生きる」ことを実感できるチャンスではないのです。
今を生きるために必要なこと
「今を生きたい」と感じる瞬間は人それぞれです。
ここまでで紹介した7つの瞬間以外にも「今を生きる」と感じる人はいますし、紹介した全ての状況を経験したからといって「今を生きる」という強い気持ちを持てないという人もいます。
「今を生きる」ということはそれほど難しく、実感自体が困難なことです。
「今を生きる」という気持ちになるためには、何か大切な存在を作るだけではなく自分自身のことも大切にし、自分しか持っていない存在価値を自覚することも必要になってきます。
では、動機は人それぞれ違うとはいえ、「今を生きる」という気持ちになった時にはどのようなことに注意して生きていけば良いのでしょうか。
曖昧な表現だからこそ、どうすれば「今を生きる」ことができるのか分からないという人もいるでしょう。
ここからは、実際に「今を生きる」ことを意識している人たちが実践している事柄を紹介していきます。
大切な存在ができたり自分自身の存在価値を実感したりして「今を生きる」ことを成し遂げたい人は、ぜひ自分自身の行動指針を立てる上での参考にしてみてください。
過去を忘れる
今を生きるためには、全力で今に対して意識を向ける必要があります。
すなわち、いつまでも過去に囚われていては今を生きることはできないのです。
もちろん、過去の成功体験を今後のモチベーションにしたり、過去の自分の失敗を糧に二度と同じ失敗を繰り返さないように意識することは重要です。
しかしながら、成功体験にしがみついて現在の自分の弱みから現実逃避をしてしまったり、過去の失敗ばかりを気にしていつまでも新たな挑戦ができなくなってしまったりしては本末転倒になってしまいます。
過去を全て捨て去る必要はなく経験を糧にすることは重要ですが、過去を経験にする場合でも囚われ過ぎないように注意する必要があります。
「今を生きる」ということは、それだけ現在を大切にしなければならないのです。
どんなに悩んでも変えることができない過去のことを考えすぎることはやめて、今生きている現在とこれから作っていく未来に意識を向けていきましょう。
ポジティブ
今を生きる時、今目の前で起こっていることに全力で集中する必要があります。
そうなると気分の切り替えが上手であることはもちろんとして、ポジティブシンキングも癖にした方が良いでしょう。
ポジティブシンキングが癖になれば、些細なことをくよくよ悩まず現在起きていることだけに目を向けることができるようになります。
ポジティブな考え方ができるようになることで、過去に囚われて進めなくなってしまうというリスクも減らせるでしょう。
楽天的に考えすぎて無計画に猪突猛進状態で突き進むのは決しておすすめできませんが、今後の人生を建設的に考えて今を生きるためにはポジティブな方が都合が良いケースも少なくはありません。
ネガティブな考え方に囚われてしまいがちという人は、まずポジティブに物事を考える練習をしてみるのも良いのではないでしょうか。
目標設定
「今を生きる」ということは、刹那的な生き方をするという意味では決してありません。
今だけを考えて生きるのではなく、今がどのように未来に繋がっているのか、どうすれば未来をさらに良いものにできるかを考えながら生きるという意味を持っています。
そのため、未来に向かっていく上では目標を設定することが大切になります。
目標としてはどんなものでも構いませんが、自分の無計画な性格を律することができるようなものを設定すると良いでしょう。
たとえばついつい食べ過ぎてしまう人は目標体重を決めるだけでも今を生きる上で効果的ですし、貯金額や憧れの職業など具体的な目標を設定し、それをいつまでに達成するのか決めるのもおすすめです。
「今をどう生きることで理想としている未来を現実にできるのか」という視点で考えてみてください。