世の中にはさまざまな文化や慣し、習慣が存在します。
その一つひとつに明確なルールがあるわけではなく、それぞれが何となく理解しているものもたくさんありますよね。
人との付き合いのなかには明確ではないけれど守る必要のあるルールが多数存在します。
それでは明文化されていない暗黙のルールにはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は家庭やカップルなどの暗黙のルールあるあるについて詳しく紹介していきます。
不文律とは?
みなさんは「不文律」という言葉をご存知ですか?耳慣れない人もたくさんいるでしょう。
聞いたことがなくても不文律はさまざまなシーンに存在します。
たとえばビジネスシーンや家族、恋人、友達など何らかのコミュニティに属していれば知らず知らずに触れているものです。
そのコミュニティの不文律を知らなかったことで不利益を被った経験がある人もいるかもしれませんね。
円滑なコミュニケーションを取るためには、そのコミュニティの不文律をきちんと守り遂行することが重要です。
それでは不文律とはどのような意味の言葉なのでしょうか。
次は不文律の意味や使い方、類義語について詳しく紹介していきます。
意味
不文律とは明文化、名言化されていない規則やしきたりのことを指します。
世の中にはさまざまなルールや規則、しきたりがありますがその全てが成文化されているわけではありません。
たとえば家庭のなかで「食事の前は箸を並べるなどの手伝いをする」というルールをきちんと文章に残していなくても、その場の状況に応じて箸を並べたりご飯をよそったりするなどの手伝いをしますよね。
このようにきちんと文章に残していなくても守るべきルールや規則、しきたりのことを不文律といいます。
世の中には不文律がたくさん存在します。
特に人間関係のなかにはさまざまな不文律が存在し、それを守ることで円滑なコミュニケーションを築くことができます。
使い方
不文律とは明文化、名言化されていない規則やしきたりのことを指します。
不文律はさまざまなシーンに存在しますが、多くの人はそれを習慣的にとらえ、あまり意識していないかもしれませんね。
たとえば野球の始球式でバッターがわざと空振りをするのも不文律のひとつです。
野球の競技ルールには「始球式でピッチャーの球を打ってはいけない」というルールは明記されていませんが、投手役の方に敬意を示す意味でわざと空振りをするのが慣例となっています。
ビジネスシーンでは円満退職せずに独立した元社員に対して上司の許可なく仕事を振ってはいけないなどの不文律がある企業もあります。
会社の規則として明文化されていなくても、不文律に則って仕事を振るかどうかを決める場合もあります。
不文律はコミュニティや組織によって大きく異なります。
同じビジネスシーンでもA社では許されていたことがB社では許されないこともたくさんあります。
円滑なコミュニケーションを取るためにはそれぞれのコミュニティに存在する不文律を正確に理解することが重要です。
類義語
不文律の類義語には「暗黙の了解」「暗黙のルール」「暗黙の掟」などがあります。
これらは「口に出さなくても自然と守るルール」という意味で使われ、不文律と同じような意味を持っています。
「暗黙の○○」という言い方は聞いたことや使ったことがある人も多いでしょう。
暗黙のルールや暗黙の掟は厳密な規則やルール以外にもマナーや思いやりという意味が込められていることもあります。
たとえば温泉や銭湯などの浴場から更衣室に移動する際は、床を濡らさないように浴場内で体を拭いてから出るのが暗黙のルールです。
これは他のお客さんが気持ちよく温泉や銭湯を利用するための心遣いやマナーでもあります。
それをしなかったからといって罰を受けることはありませんが、みんなが気持ちよく利用するためには守らなければいけないルールのひとつです。
このように暗黙のルールや暗黙の掟のなかには守らなかったり知らなかったりすることで周囲に迷惑をかけてしまったり、相手に不快な思いをさせてしまったりすることがあります。
周囲との調和を大切にするためにも、それぞれのコミュニティや場所の暗黙のルールや暗黙の掟を理解しておくことが重要です。
不文律な場面3選
不文律とは明文化、名言化されていない規則やしきたりのことを指します。
不文律はさまざまなシーンに存在しますが、多くの人はそれを習慣的にとらえ、あまり意識していないかもしれません。
しかしそれぞれのコミュニティや場所の不文律を知らないことで相手を不愉快にさせてしまったり、周囲に迷惑をかけてしまったりすることもあります。
周囲との調和を保つためにはそれぞれのコミュニティや場所の不文律を理解しておくことが大切です。
それでは不文律にはどのような種類があるのでしょうか。
次は不文律な場面について詳しく紹介していきます。
外食を奢る
一つ目の不文律な場面は外食を奢るシーンです。
友達同士で外食をするときは、食事代を割り勘にすることが多いでしょう。
個別会計をするときもあれば、合計金額を人数で割って大まかに割り勘をすることもありますよね。
友達同士であればそれでも良いですが、時には相手に奢らなければいけない場面もあります。
それでは外食を奢らなければいけない場面にはどのようなものがあるのでしょうか。
次は外食を奢る不文律な場面について詳しく紹介していきます。
先輩が後輩に
不文律な場面のひとつは、先輩が後輩に外食を奢る不文律です。
特に芸能界では先輩が後輩に奢るのが慣例化されています。
トーク番組やバラエティ番組で「いつも先輩の○○さんが食事に連れて行ってくれる」「先輩の○○さんがブランドのシューズをプレゼントしてくれた」などと後輩芸能人が話すシーンを見たことはありませんか?
食事に限らず、着なくなった洋服や時計を無料で後輩に譲ることもよくあります。
後輩に奢っている先輩も若い頃は同じように先輩芸能人に食事を奢ってもらった経験があるため、先輩が後輩に食事を奢るという文化が脈々と受け継がれているのです。
これは芸能界に限った話ではありません。
一般社会でも先輩が後輩に奢るという不文律が存在します。
芸能人のように豪華な食事や高価なプレゼントでなくても、後輩の仕事ぶりを労ったり、仕事の悩みを聞いてあげたりするのも上司の役目のひとつなのです。
最近はそれほど景気も良くないため、毎回全額奢ってあげるのは先輩社員も難しくなってきています。
常に奢るのではなく、時々は割り勘をしたり少し多めにお金を払ったりして調節することもあります。
長い付き合いをしていくためには、自分のお財布事情と相談することも大切です。
ただし、最初から割り勘はケチな印象を与えてしまうため、最初の食事くらいは全額奢ってあげるようにしましょう。
男性が女性に
不文律な場面のひとつは、男性が女性に外食を奢る不文律です。
どちらがデートに誘ったかに関わらず、男女がデートをするときは男性が女性に外食を奢るのが一般的です。
完全に奢る気がなくても「ここは自分が払うよ」「ご馳走するよ」など奢る姿勢を見せる方がスマートです。
必ず女性には食事を奢らなければいけないルールはありませんが、最初から割り勘を提案してしまうと女性をがっかりさせてしまう可能性があります。
場合によってはケチな印象を与えてしまいかねないため、男気を見せる意味でも奢る姿勢を見せるのが良いとされています。