最近では日常的にカタカナ語や外来語が使われることも決して珍しくはなくなりました。
特に外資系の企業やIT系の企業では、カタカナ語や外来語の方が使われる頻度が高いことすらあります。
新入社員として入社したばかりの時や、転職でそうした企業に入社した時は言葉の意味が分からずに調べながら会議に出席したことがあるという経験を持っている人も少なくはないでしょう。
そうした言葉は、周りの人が普通の顔をして使っていれば使っているほど意味が分からないと言いづらくなってしまいます。
自分もなんとなく雰囲気で使ってみても、本当に意味が合っているのか自信がなくなってしまうこともあるでしょう。
そこで、ここではそうした言葉の中でも特に出現頻度が高く、意味が分かりづらくなりやすい「プライオリティ」という言葉について解説していきます。
プライオリティとは
そもそもプライオリティとはどういう意味を持った言葉なのでしょうか。
よく聞く言葉として知られていますが、実はプライオリティは2つの意味を持った言葉です。
大学受験の時に覚えた記憶があるという人でも、実際の意味は忘れてしまっているということもあるでしょう。
間違って使ってしまわないように、ここで一度プライオリティの正しい2つの意味について確認しておきましょう。
優先順位
基本的に「プライオリティ」という言葉を使う時には「優先順位」という意味で使われることの方が多いので、一度に何個も意味を覚えるのは難しいという人は、こちらの意味を最初に覚えておくと良いでしょう。
「プライオリティを考えて仕事の順番を決めるように」など、新入社員の研修でも使われるほど最近のビジネスシーンでは浸透している言葉です。
普段はあまりカタカナ語を使いたがらない年配の人の中にも使う人はいるので、覚えておいても損はないでしょう。
また、意味を覚えた後は自然に使えるように練習することも重要です。
日常的に自分で使っていくことを意識しながら意味を身に付けていきましょう。
優先権
プライオリティには「優先順位」という意味の他に「優先権」という意味があります。
こちらは優先順位という意味合いに比べると使われる頻度は少ないですが、それでもビジネスシーンでは耳にすることもあるので覚えておくのがおすすめです。
使い方としては「うちの方が先にアポイントを取っていたのでプライオリティがあるはずです」のように使うことが多い言葉です。
競合他社と争いになってしまった時などに使うと良いでしょう。
ただし、相手に意味が伝わっていないと感じられた場合は無理に「プライオリティ」という使い方をしなくても「うちの方に優先権があると思います」のように言い換えても悪くはありません。
こちらの「優先権」という意味の場合、先ほど紹介した優先順位とは少し意味合いが違うものの、この「優先権」という意味を知らなくても「優先順位」という意味さえ知っていれば無理なく会話を成立させることも可能です。
そのため、「優先権」という意味を知っておくことの「プライオリティ」はそれほど高くはないでしょう。
仕事におけるプライオリティの重要性
仕事においてプライオリティを重視することはどのような意味があるのでしょうか。
大切だと言われることが多いプライオリティですが、実は意識しないとプライオリティを考えずに行動してしまい、結果的に無駄な動きをしてしまうというケースも決して少なくはありません。
無駄な動きが増えてしまうと、必然的に残業が発生してしまい家に帰るのが遅くなり余暇を楽しむ余裕がなくなってしまいかねません。
それだけではなく、残業ばかりしていると周りからの評価も下がってしまいなかなか出世できなくなってしまうこともあります。
そうならないためにはも、しっかり仕事におけるプライオリティの重要性を意識しておきましょう。
業務の効率化
仕事においてプライオリティを意識しながら行動できるようになると、業務が効率的にこなせるようになります。
プライオリティを意識せずに働いている人は、何から始めれば良いのか分からなくなってしまい、悩むことで動きが止まってしまうということも決して少なくはありません。
たとえば複数の案件があった時に、単純に先に依頼された案件や締め切りが近い案件から手を付ける方法だと非効率になってしまう場合があります。
複雑な案件を先に片付ける方がモチベーションが上がることもありますし、必要な知識量が多い案件を片付ける方が仕事に関する予備知識が増えて他の仕事もスムーズに進めることができるようになるかもしれません。
今日中の締め切りなどの急ぎの仕事がたくさんある場合は効率化を考えている暇がないこともありますが、少しでも余裕がある場合はどのように動けば効率的に仕事を片付けることができるのかプライオリティを考えてみるのも良いのではないでしょうか。
利益の最大化
プライオリティを考えて仕事をすると効率的に仕事が片付くだけではなく、利益を最大化できる場合もあります。
単に時間当たりの作業効率が上がることで業務成績が上がり自分が得られる給料が高くなるということもあるでしょう。
しかし、プライオリティを考えることでそうした自分にとっての利益だけではなく会社全体に利益をもたらすこともあるのです。
たとえば営業の場合、2つ以上の得意先から同時に緊急度の高い依頼を受けてしまうこともあります。
その際、物理的にどうしても両方の依頼を聞けない時は断らなければならないこともあるでしょう。
そうした時にプライオリティを考えてどちらの依頼を受けるか決めることで利益の最大化ができるようになるのです。
急な時にはなかなか冷静にプライオリティを考えることはできないものですので、常日頃からどこを一番優先すべきか、どこのプライオリティが高いのかを考えておく癖をつけましょう。
「プライオリティが高い=重要度が高い」とは限らない
プライオリティを考える時に気を付けたいのは、プライオリティはあくまで優先順位や優先権であって、重要度というわけではありません。
たとえば自分が得意先ごとにプライオリティを考える時、単に売上やシェアが高い得意先を選ぶのではなく今後関係強化しておきたい得意先の方がプライオリティが高くなる場合もあるでしょう。
単純に「自分の売上ノルマを達成する上で大きな比重を占めている」という観点で考えてしまうと、プライオリティを誤ってしまう恐れがあるので注意が必要です。
同様に、選ばれる側になった場合もプライオリティが高くされたからといって重要度が高いと思われているわけではありません。
もしかしたら重要度は低くても優先しないとクレームになると認識されてプライオリティを上げてもらっているということもあるでしょう。
プライオリティが高い=重要度が高いと勘違いしてしまうと、自分でも正しくプライオリティをつけられなくなるだけではなく、尊大な態度になってしまいトラブルを招く恐れもあるので気を付けなければなりません。
ビジネスシーンでの例文7選
耳にする機会は多くても、なかなか正しい意味を認識している人が少ないのが「プライオリティ」という言葉です。
ここまで色々な説明を読んでも、実際にはどのような使い方をすれば良いのかいまいち分からないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではそんな人たちのためにプライオリティを使ってビジネスシーンでよく登場する例文を7つ紹介していきます。