昨今では産み分けという概念も認識される様になりましたが、妊娠同様で性別も授かりもの、自然に任せると考えている方も沢山いると思います。
そんな中で「上の子では何の問題もなかった事が下の子では上手くいかない」「同じ接し方をしていても反応が明らかに違う」など戸惑われた事はありませんか。
お子さん一人一人の個性が大前提ではありますが、性別によってもある程度の傾向がある事が脳の発達や性質からも分かっています。
考えてみれば男女で恋愛をする時でも、男性脳や女性脳などといった括り方があるのですから、子供時代から違いがあったとしても全く不思議ではありませんよね。
今回はそんな男の子と女の子の違いや育て方、あるあるな事情について詳しくお話していきたいと思います。
男の子の特徴
男の子と女の子では「女の子の方が発達が早い」と感じた事はありませんか。
正しくは言語を司る左脳が女の子の方が早く発達する為、自分の思った事や感じた事を男の子に比べて早いうちから相手に対してスムーズに伝える事ができる場合が多いからです。
対して男の子は空間認知能力を司る左脳が女の子よりも早く発達する、または左右の脳がほぼ同時に発達すると言われています。
その為「こんにちは」「ありがとう」といった挨拶や読み書きが同じ年頃の女の子に比べて遅い、できないと感じてしまう事もあるかもしれません。
それは脳の発達の違いによる所が大きいので「お姉ちゃんはできたのになんでできないの?」と焦ってお子さんを追い詰めないようにしてください。
言葉に出来ないので分かりにくいかもしれませんが、お子さんは貴方の想像以上に周囲の状況を理解しているでしょう。
お子さん自身もどう言葉にすればいいか分からず戸惑っているかもしれません。
そんな時は「ご挨拶できる?」「出来て偉いね」と共感し寄り添う声掛けをする事が男の子にこそ必要な時もあるかもしれません。
では具体的に子育てをしていく中で男の子顕著に表れる特徴をこれからご紹介していきます。
体を動かすことが好き
近年ではお子さんが外で遊ぶ機会が減っている傾向にありますが、やはり男の子は体を動かすことが好きなお子さんが多いですね。
それ自体は健康でよい事ですが、目を離したらすぐどこかに行ってしまうなど、苦労をされているお母さんも多いと思います。
身体を動かす事が好きな男の子には、スポーツなどを習わせてあげるのもお子さんの成長の為に有効かもしれませんね。
コレクションするのが好き
男の子に限らず、女の子でもコレクション(収集)をするのが好きな子はきっといると思います。
しかし男の子、そして男性の方が世間ではコレクター、収集家であるというイメージが強いのではないでしょうか。
それは収集する理由が違うからだと考えられています。
女の子が自分の好きなもの、気に入ったものを収集するのに比べて、男の子は興味があるもの全てを収集したがる傾向にあります。
自分が気に入る、好ましいと感じる主観や感覚よりも全てを揃える事、揃っている事に満足感を得やすい特徴があるようです。
このような動機の違いからも、男の子の方が一度興味を惹かれたものへの拘りや熱意が冷めづらいのかもしれません。
この男の子、そしてゆくゆくの男性に見られる拘りは女性には理解が難しい事もきっとあるでしょう。
しかしこの収集行為は元を辿れば狩猟本能と繋がりがあるとも考えられていますので、行き過ぎない限りはコレクションをむやみに否定しないであげてください。
機能性や効率ではなく、そのコレクションには男の子にとって満足や安心感を抱ける自分だけの大切な世界なのではないでしょうか。
競争心が強い
「女性より男性の方が競争心が強い」と感じた事がある方は少なくないと思います。
これには男性の狩猟本能や男性ホルモンの一種であるテストステロンが影響しているという説が一般的ですが、このような違いは何も成人してから急に現れるものではありません。
成長する過程のどの段階で、どの程度現われるのかは人によって大きく違ってくると思いますが、4~5歳くらいの間に自立心の成長と共に自分と相手を認識し、それに伴い競争心を覚える事が多いと言われています。
また競争心のみに関わらずこの時期には協調性や、自発性、自己抑制や忍耐など様々な心の機微が発達する時期でもありますので、このくらいの年代から「○○ちゃんに比べて競争心が強いな」と感じる事もあるかもしれません。
人によって感じ方や捉え方の違いはあると思いますが、現代は「競争社会である」と感じた事はありませんか。
制度や科学の発達とともに、人は生まれや親の職業に関わらず自分自身の将来を選択するチャンスに恵まれた時代になりました。
これはその人個人の能力が正当に評価されやすいというメリットがある反面、能力主義という側面もあると考えられます。
そんな現代を生きる中で人との競争心が必ずしもデメリットになるとは考えにくいです。
もし競争心が強いと感じる男の子を育てられているなら、その子の個性である競争心の強さを尊重しつつ、同時に相手に対しての思いやりや協調性の大切さも示してあげるのが良いのではないでしょうか。
競争心の強さは将来、有能なリーダーになる素質かもしれませんが、思いやりや配慮を同時に持ち合わせる事はきっとお子さんの将来を明るくしてくれます。
自尊心が強い
人格形成や情緒の安定のためには自己肯定感が必要不可欠であると多くの専門家の方々が考えています。
その自己肯定感を持つ為にも大切なのがこの自尊心になります。
自尊心の1番の特徴は他人からの評価や他者との比較によって感じるものではないという事です。
誰か何かと比べて優れていると感じた時、また人からそう評価された時にそれが自信になり得る事は多々ありますが、自分の価値基準に他者を交えてしまうと常にそれを失う恐れに悩まされる事になります。
会社に入れば、当然上司から評価される事は必要ですし、売り上げを上げる事も必要になってきますが、自尊心はそういった他者や外界から全く切り離した状態で自分が自分自身の事を尊重できるかどうかです。
そんな自尊心の起因は幼い頃に大人から尊重され認められた経験がある事、そして何より自分自身で選択した経験がある事が非常に重要だと言われています。
自尊心の欠如は不安や憂鬱の原因になる可能性も多分にあるので、自尊心が高いという事を否定的に考える必要は全くありません。
自分には価値があると考える事、自分が優秀な人間であると思えることが自尊心の大きな2つの要因ですが、これを「○○ができるから価値がある」「○○より優秀だから価値がある」など他者や外的要因を絡めてしまうと自尊心からかけ離れてしまいます。
お子さんを尊重してしっかり自尊心を育んだ後はお子さんだけでなく、「全ての人が貴方と同じで生まれながらに価値がある」と諭す事も必要になってくるかもしれません。
指示や命令されるのを嫌う
指示や命令される事を好むお子さんの方がもしかしたら少ないかもしれませんね。
皆さんは「これをしないさい」「こうしなさい」と指示や命令を受けた時同様に感じますか。
命令される人との関係性やその内容によって様々だと思いますが、必要性や意図が不明瞭だと好意的に受け入られない事も多いと思います。
皆さんは成人した立派な大人なのでお給料も発生していますし、自分自身の指示や命令の意を推察する力がありますがお子さんには難しいかもしれません。
なぜその指示や命令に従わなければいけないのか納得できないと、従ってくれない男の子は多いです。
そんな時はルールとして最初に絶対守らなければいけない事を約束という形で取り付けた方が男の子の理解を得られるかもしれません。
下品な事を言うのが楽しい
母親からすると下品な事を言うのが楽しいという発想は理解が難しいかもしれません。
なぜ男の子が下品な事を言って楽しくなるのかと言えばやはり周囲の反応を楽しんでいる、もしくは自分に対して興味を持って欲しいという表れなのかもしれませんね。
この特徴は女の子には非常に少ないので、やはり男女差というものを実感させられる男の子の特徴の1つです。
失敗しても割り切れる
この特徴は女の子の特徴と対比的になっていますが、あくまで個人差があるという事を前提でお話致します。
何か失敗をして先生に強く怒られても、時間が経てばまたその先生と楽しくコミュニケーションをとっている男の子の姿を見かけた事はありませんか。
これは男の子が失敗した事やその後先生に怒られた事を「過去の事」と割り切って気持ちを切り替えているからだと考えられます。
過去よりも目の前の先生に注意を向けているので、また楽しくコミュニケーションを取れるのかもしれませんね。
そんな気持ちの切り替えは前向きに人生を生きていく上で非常に重要ですが、過去を割り切る姿勢が悪い方へ行ってしまうと同じ反省がない、同じ失敗を繰り返すと受け取られかねません。
長い話が苦手
長い話はそれだけ多くの事を聞かなくてはなりませんが、男の子はそれが得意でない事が多々あります。
皆さんも経験があると思いますが、話が長い上司の言葉を全て聞いている人は少ないと思います。
話を聞きながら「ここは聞かなくていいな」「この話は事前に知っているから聞き流そう」など必要な情報と不必要な情報に分けていませんか。
これは経験がなせるわざでもあると思いますが、幼い男の子には少し難しいので要点を分かりやすく話した方が理解してくれる可能性が高まります。
女の子の特徴
貴方が恋愛をしている時、何かを相談した時、解決策より共感して欲しいと感じた事はありませんか。
恋愛でよく男性脳、女性脳といった脳の性差について語られる事がありますが、その違いは幼い頃から既に現れています。
女の子、女性は共感や同調を非常に大切にしますし、集団でのコミュニケーションも得意な方が多いです。
感情の機微に男性より敏感なので多く人の顔色を瞬時に判断して、その場の調和を図れる女性ならではの行動かもしれませんね。
男は縦社会、女は横社会と表現される事もありますが、その分友人関係では小さな頃から悩むこともあると思います。
次はそんな女の子の特徴についてお話していきますね。
可愛い物を好む
洋服や文具、可愛い小動物まで女の子は可愛いものを好みます。
しかしこれは、全ての女の子が「可愛いものが好き」なのではなく「可愛い」を周囲と共感する事が大切だと知っているからではないでしょうか。
共感を大切にする女の子は、その分男の子に比べると会話でのコミュニケーションが多くなりがちです。
しかし自分と趣味や好み、価値観が本当に合う友人なら無理をして話を合わせる必要はありませんが、合わせなければいけない時「可愛いもの」や「可愛い」というワードはとても便利な言葉なのです。
また「可愛い」という事柄に価値がある男の子より早く認識している可能性もあります。
大人の真似をするのが好き
この大人の真似をするのは、何も女の子だけの特徴ではありません。
男の子でも女の子でも生まれてから数カ月経てば両親の真似をして言語や動作を覚えていきますから、幼児が大人の真似をする模擬学習能力は性別問わず備わっています。
女の子にとって母親は同性の非常に身近な大人ですから、母親の真似をする機会が多くなるのは当然かもしれませんね。
貴方も自分にとって魅力的だと感じる友達のファッションやメイクを真似た経験はありませんか。
真似をする事は尊敬や好意の表れでもありますし、真似から技術を習得するという事は大人でも良くあり得る学習方法です。
しかし大人になれば「この人のここは真似したいけど、ここは真似してはいけない、真似しない方が良い」という自己判断を下せますが、年齢が幼ければ幼いだけその判断が難しくなります。
その為、反面教師になってしまうような言動は極力控えて、お子さんが自分のいい面を真似出来るように心掛けてください。
真似ばかりしていて心配だと感じてしまう事もあるかもしれませんが、誰かの真似をするうちに、その中で自分らしさを見つけられた経験は貴方にもありませんか。
人をよく観察している
女の子が男の子より大人の真似するのが好きだと思われる所以の1つとして、この「人をよく観察している」という特徴があります。
誰かを真似る時は、新しい事を取り入れる場合が多いので、必然的に真似る対象者をよく観察する必要性があります。
観察力と洞察力の違いは、観察力が目に見える変化に気付く事で、洞察力は目に見えない変化に気付く事だと言われています。
例えるなら女性のメイクがいつもと違うと感じるのが観察力であり、その人のメイクがなぜ今日だけ違うのか考え、理由を推察する事が洞察力という事になります。
この洞察力は複雑な人間関係の中で生きる上で非常に重要な能力ですが、メイクが違う事に気付けなければ必然的に洞察力も発揮できませんよね。
そんな観察力を持っている事は素晴らしい特徴ですが、その分考え込みやすくなってしまう事もあるかもしれません。
人の感情に敏感
女の子は人の感情の機微に非常に敏感なので、言葉にしなくてもお母さんの機嫌や周りの空気を察知する能力に長けています。
よく「男性に察して欲しい」と恋愛で感じる事はありませんか。
逆を言えば女の子、女性は男性より察する力があるので、男性の察しなさが嫌になってしまう事があります。
幼い頃の「しっかりしている」「気が利く」女の子は、周囲の評判も非常によく自慢の娘かもしれませんが、お母さんが思っている以上に本人は気を遣っているのかもしれません。
おしゃべり好き
仲の良い友人となら何時間でも話せるという女性は珍しくありません。
女性の中でもおしゃべりが好きじゃない人もいますが、多くの女性がおしゃべりが好きなように女の子もおしゃべりがとても好きです。
これは遥か昔、男性が狩りをしている時、村で子を育てる為には、周囲との連携がとても大切だったからという説もあります。
仲良しグループを作る
大人になるとグループ行動をするかどうか自分で選択する人が増えると思います。
しかし10代や幼いうちは男の子に比べて女の子の方が仲良しグループでの行動が目立ちます。
これは好みがはっきりしている女の子ならではの特徴かもしれませんね。
一度仲良しグループになってしまうと、その中で円滑な人間関係が継続できるように努力しなくてはいけないので、友人関係で悩んでいる女の子は多いのではないでしょうか。
好みがはっきりしている
男性はその気になれば多くの遺伝子を残す事ができますが、女性が生涯で残せる遺伝子の数には限りがあります。
そのため、男性より女性の方が「自分に合う」「合わない」の判断がはっきりしていたり、厳しかったりしますが、そのような性質は幼い頃から現れているのかもしれませんね。
また女の子の世界はとても複雑なので「○○ちゃんの事本当は苦手」だったり「あの子は誘いたくない」といった友達同士の間でも様々な感情が入り乱れています。
しかしそんな心の内を外にハッキリ表す女の子ばかりでないので、外から見ていると好みの把握が難しいのも女の子の特徴かもしれません。
失敗を大きく捉えやすい
男性より女性の方が不安を感じやすいという話を聞いたことはありませんか。
これはその方が持っているDNAや個人の性格にも左右されますが、女性は男性より不安を感じやすい傾向があります。
その為、女の子の方が失敗を大きく捉えやすく更には長く気にしてしまうのです。
男女の違い12選【子育て編】
1番はお子さんの個性に合った子育てですが、男女によって受け入れ方が異なる事も多々あります。
そんな時は、性別によって少し対応を変えてみると案外すんなり受け入れてくれる事もあります。
異性の兄弟がいる場合はあまりあからさまに違いを出してしまうと、かえってそれで傷ついたり、不信感を持ってしまう事も考えられますので、お子さんの状況によっては対応のアレンジも必要かもしれません。
男の子と女の子の特徴を考慮した子育ての違い12選をピックアップしましたので、子育てに悩んだ時は次の方法を試してみてください。
男の子の育て方
男の子には遠回りな言い方や長い話は逆効果になってしまうので、端的に分かりやすくハッキリと伝えてあげた方が理解を得やすい傾向があります。
女の子に比べて行動的な子も多く、お友達とのトラブルで手が出る喧嘩に発展してしまう事もあるかもしれません。
お子さんが誰かや何かに危害を加えるような緊急性のある事態は別ですが、そうでない時は何回も同じことを繰り返す事があっても力で押さえつける事は避けましょう。
1.分かりやすいルールを決める
パワフルな男の子なら特に最初に分かりやすいルールを決めて、それの徹底を試みてください。
このルールは厳しくする必要も沢山作る必要もありません。
あまり詳細なルールを作ってしまうと、男の子の中でルールの優先順位を混同してしまったり、窮屈に感じてルールを守ること自体に反感を持ってしまう恐れもあります。
分かりやすく「絶対にやってはいけない事」「絶対にやらなくてはいけない事」という最低限であり、守る必要性の高いルールを男の子と話し合う事が大切です。
2.プライドを尊重する
男の子だけではなく女の子のプライドも尊重しなくてはいけませんが、男の子の場合プライドを傷つけられたと感じると、そこからの修復や立ち直りがとても難しくなってしまいます。
また傷つけた相手に強い反発心を抱く可能性も高いので、叱る時の男の子のプライドを尊重した叱り方を心掛けてください。
3.毅然とした態度で叱る
男の子を叱る時は、遠回しな表現や比喩よりも直接的で分かりやすく叱った方が効果的だと言われています。
毅然とは意思や信念がしっかりとした様や態度ですから、叱る条件を明確化せず、気分や状況によって叱るかどうかを変える、長々と説教をする、感情的に叱るという事は避けた方が男の子に分かりやすく、理解されやすいかもしれませんね。
4.力で押さえつけない
女の子に比べて男の子は活発で、会話により解決や納得をすぐには得られない事も多々あるでしょう。
しかし力で押さえつける事は、そのお子さんの自尊心を大きく傷つける事になります。
大人同士のトラブルがあった時、口で説明して理解を得られなかったからと言って手を出したら多くの場合、手を出した側の立場が圧倒的に悪くなってしまいます。
相手に手を出しても許される時は、基本的に正当防衛ですからお子さんと接していてその様な状態なる事は限りなく少ないです。
5.短期的な目標を設定する
長期的な目標設定はそこに到達するまでの道のりや時間が長くなるので、途中で飽きてしまったり、嫌になってしまう男の子も多いようです。
「最終的にこれができるようになって欲しい」という明確な到着ラインがあっても、それが長期的なプランの場合もう少し短期的な目標を設定してあげてください。
長期的な目標1つより、短期的な目標を4つ積み重ねた方が達成感を得る機会も多く、その子の自信にも繋がります。
皆さんもあまりに難易度の高い目標を掲げて挫折してしまった経験はありませんか。
目的地が目に見えていた方が挑戦しやすいというのは、男の子に限らず人の心理なのかもしれませんね。
6.褒めて向上心を伸ばす
男の子が何かを達成した時は思いっきり褒めてあげてください。
また達成できなかったとしても、それに向かって努力した姿勢を褒める事は「まだ難しいけどもう少しやってみようかな」という前向きな気持ちの後押しになります。
男の子に限らずお子さんの向上心を伸ばす事は今後の豊かな人生にしてくれます。
否定する機会より、褒める機会が多い教育を心掛けてみてください。
女の子の育て方
女の子の育て方で重要なのは、女の子の気持ちに寄り添う事です。
男の子に比べ表立った反発や聞き分けの無さが少なく手がかからないと感じる事もあると思いますが、女の子は表面に現れにくい分、信頼関係が築けないまま10代を終えてしまうなんてこともあり得ます。
なるべく幼い内から「どう思っているのか」を聞くようにしてあげてください。
思春期に入ると、素直に自分の気持ちを親に話せなくなる子も多いので、その前の段階でどれだけ親子の信頼関係が築けているかがその後の親子関係のカギになります。
7.お手本やルールを示す
女の子はお母さんの真似をする事がとても上手なので、お手本やルールを示してあげればしっかりとそれに沿ってくれます。
人の感情の機微にも気付くことができるので、あまり何度も口で言うよりお母さんが上手なお手本を示してあげた方が効果的です。
お母さんのお手本が上手であればある程、女の子からの信頼や尊敬にも繋がりますので、そんなところでも女の子とのコミュニケーションを大切にしてあげてください。
8.叱ると同時に励ます
女の子は失敗を大きく捉えやすく、不安を感じやすいと前項でもお話ししましたが、一番注意が必要なのは叱る時です。
女の子は自分のミスや失点を自覚している子も多く、怒られるという事に強い恐怖感を覚える子も少なくないでしょう。
その為、大声で怒鳴り散らすような叱り方は極力控えて、叱ると同時に励ますようにしてください。
お子さんが委縮するほど、酷い叱責をしてしまうと女の子との信頼関係を失ってしまう可能性もあります。
9.結果だけでなくプロセスも褒める
何かを達成した時、その結果だけでなくプロセスを褒める事はとても大切です。
女の子にとって良い結果を褒めてもらう事も嬉しい事ですが、これまでの自分の努力を認められる事が非常に嬉しく感じます。
またそのような人目につかない姿も、認識してくれた人には強い尊敬を覚える事も多々あるでしょう。
10.話をじっくり聞く
女の子の特徴として「おしゃべりが好き」という項目があったように、女の子は対話でのコミュニケーションを非常に大切にしています。
そして同性の親である母親と、会話というコミュニケーションを円滑に取れたという経験は、お子さんの将来で必ず役に立つ経験になるはずです。
その為にも、女の子の話はじっくり聞くようにしてください。
これは逆に男の子の話はじっくり聞かなくてもいいという事ではありません。
「自分の話をしっかり聞いてくれた」と感じた時、女の子は貴方きっと信頼してくれるはずです。
11.大人扱いする
女の子はかなり小さいうちでも子ども扱いされるのを嫌がる傾向があります。
これは女性が会話によるコミュニケーションや共感を重要視している事とも関係してくるのかもしれませんが「まだ子供だからダメ!」というような子ども扱いは極力避けましょう。
しかし実際は10歳の女の子と、20歳を過ぎた女性を全く同じに扱うことは難しいですよね。
例えば20歳過ぎれば女性がメイクをするという事は極めて一般的ですが、10歳の子がメイクをする事を良しとしない教育方針もあります。
そんな時は「何故ダメなのか?」を具体的に論理的に説明するようにしてください。
12.友達とのトラブルはさりげなくフォロー
男の子に比べて女の子の友達間でのトラブルは複雑化しやすい傾向にあります。
昨今ではSNSなどの発達から性差を問わず友人間のトラブルは複雑化しやすいですが、協調性や共感性を重視する女性社会は早い内から形成されていると考えた方が良いでしょう。
もしお子さんが友達とのトラブルで悩んでいたらさりがなくフォローしてあげてください。
あまり表立って間に入ってしまうと逆に事態を悪化させたり混乱させる危険性もありますが、余りに放置しすぎて長期化すれば修復不可能になってしまう可能性もあります。
本人の性格や周りの環境も影響する
子育てをする中で性別による違いを感じさせられる機会は少なくないと思います。
この記事でも男の子と女の子の育て方の違いを挙げてきましたが、一番大切な事はお子さんの性格だという事は忘れないようにしてください。
性差による子育ての違いは、お人形遊びやピンクが好きな男の子、ロボットやブルーが好きな女の子に望んでない物を与える事を良しとしているのではありません。
性別によってお子さんの性格に違いが生じていると感じた時に、対応を柔軟に変える事でより健やかで豊かな親子関係を築くことが貴方やお子さんの未来を明るくするのではないでしょうか。
そしてお子さん自身の性格とともに非常に重要なのは周りの環境です。
性格は大人になってからでも変えられるという心理学者も多い一方、幼児期(1歳~6歳)における育つ環境から受ける影響は非常に大きいとも考えられています。
「三つ子の魂百まで」という諺もありますが、その方の生涯にわたる人格の基礎が出来上がる時期でもあるのです。
特に幼少期は思春期に比べると家族と接している時間が圧倒的に多いので、周りの環境=家族間の環境となり得るのではないでしょうか。
この時期に多くの愛情を注ぎ、自己肯定感をしっかりと持てる子に育てる事は甘やかす事とは全く違ってきます。
子育てに限らず「自己肯定感」というワードを最近よく耳にされる方もいらっしゃると思いますが、日本では他国と比べて全体的に自己肯定感が低いと言われています。
「自分なんて生きていても仕方がない」「誰からも愛されてない」というネガティブな気持ちの根本は自己肯定感の無さかもしれません。
子育てをする上でしつけや学習もとても大切ですが、自己肯定感や自尊心の上に成り立つものです。
子育てにおいて男女共通で大切な事
男女の子育てで違いを感じる事は多々あると思いますが、当たり前ですが男女の前に人間です。
子育てにおいて親と子という立場ではなく、人対人であるという事も忘れないでください。
お子さんを育てていると「この子をしっかり導かなくては」「ちゃんとした大人にしなくては」と気負ってしまう事はありませんか。
しつけや学習はお子さんが将来生きていく上でとても大切ですが、価値観が人それぞれ違うようにお子さんの価値観と貴方の価値観が違う事も当然あり得ます。
そんな時にお子さんに対して次の三点を意識して接してみてください。
しっかり褒める
貴方の職場の上司が細かなミスに対しては厳しく叱責するのに、貴方の功績や配慮については一切考慮しなかったらどのように感じますか。
勿論、親が子を育てる事と職場の上司との関係性は同じとは言えませんし、給料が発生している訳ですから「褒める」必要性を感じていない人も居ると思います。
しかし人として信頼や尊敬ができる上司の元で仕事をするのと、人間性に不信感を抱いたり、仕事に対しての指示が的確でない、感情的に怒鳴る上司の元で仕事をするのだとどちらがよりストレスを感じますか。
人を育てる上で指導する側が、相手の信頼や尊敬を得る事は非常に重要なのではないでしょうか。
そのような信頼関係を得る為にもお子さんをしっかり褒めてあげてください。
この褒めるは「叱ってはいけない」「何をしても褒めてあげる」という事ではありません。
もし自分の息子が友人の息子に比べて圧倒的にスポーツが苦手だった時「うちの子は運動神経がない」というような言い方はお子さんの自尊心を傷つけかねません。
またお子さんが初歩的なステップアップに成功した時に「○○君は1日でできたのに、何で5日もかかるの?」など別の子と比較してお子さんの努力を否定するよりも「○○はスポーツ好き?」とお子さんの認識を確認したり「すごいね!!できるようになったんだね!」と褒めてあげる事が大切ではないでしょうか。
人格を否定しない
子育てに限らず誰かの人格や存在を否定する事は、その人との人間関係を破綻させてしまいます。
教育やしつけにおいて「なぜいけないのか」やルールを教える必要は多分にありますが、その人の人格を否定する事は教育やしつけからはかけ離れてしまいます。
そしてお子さんの自尊心や自己肯定感を著しく傷つける事になってしまいますので、叱る際はあくまでも理性的に対応するように心掛けてください。
幼い頃に人格を否定される言葉を近しい大人から言われると、お子さんの長い人生の中で自己否定感に捕らわれて、人間不信に陥ってしまう事も少なくありません。
また親子の信頼関係を築くことも難しくなってしまいますので、子育てだけではなく日常から誰かの人格を否定するような言動はしないようにした方が、貴方もそして周りも幸せに生活できるのではないでしょうか。
一人の人間として尊重する
一人の人間として尊重されて育ったかどうかはその子が独り立ちした後の人生にも非常に大きな影響を与えます。
皆さん自分の人生の中で様々な経験をされて、その中で一番良いと思う方法で懸命にお子さんを育ててらっしゃると思います。
しかし思い返してみてください。
自分のお子さんへの接し方にはご自身の親、お母さんの面影はありませんか。
両親でなくても、周囲の大人や友人様々な人から受けた経験の中で自分の人生を選択していきます。
「一人の人間として尊重された経験」がない、少ないと人も自分も尊重できなくなってしまいます。
「相手の気持ちになって考える」という事は、学校や社会から教えられる機会も多々ありますが、自分が自分を一人の人間として尊重しなければいけない、また他人からも尊重されるべき人間であると教えられる機会は多くないのです。
男の子女の子の違いを知って子育てに活かそう
男の子と女の子の違いは如何だったでしょうか。
思い当たる事がある方もいれば「うちの子男の子だけど女の子の特徴の方が当てはまる」という方もいるかもしれません。
大切なのはお子さんが持っている個性ですから、無理に男の子らしくする必要も女の子らしくする必要もありません。
お子さんの個性を1番に尊重しつつも、迷った時はここにある男の子と女の子の違いを参考にしてみてください。