昨今では産み分けという概念も認識される様になりましたが、妊娠同様で性別も授かりもの、自然に任せると考えている方も沢山いると思います。
そんな中で「上の子では何の問題もなかった事が下の子では上手くいかない」「同じ接し方をしていても反応が明らかに違う」など戸惑われた事はありませんか。
お子さん一人一人の個性が大前提ではありますが、性別によってもある程度の傾向がある事が脳の発達や性質からも分かっています。
考えてみれば男女で恋愛をする時でも、男性脳や女性脳などといった括り方があるのですから、子供時代から違いがあったとしても全く不思議ではありませんよね。
今回はそんな男の子と女の子の違いや育て方、あるあるな事情について詳しくお話していきたいと思います。
男の子の特徴
男の子と女の子では「女の子の方が発達が早い」と感じた事はありませんか。
正しくは言語を司る左脳が女の子の方が早く発達する為、自分の思った事や感じた事を男の子に比べて早いうちから相手に対してスムーズに伝える事ができる場合が多いからです。
対して男の子は空間認知能力を司る左脳が女の子よりも早く発達する、または左右の脳がほぼ同時に発達すると言われています。
その為「こんにちは」「ありがとう」といった挨拶や読み書きが同じ年頃の女の子に比べて遅い、できないと感じてしまう事もあるかもしれません。
それは脳の発達の違いによる所が大きいので「お姉ちゃんはできたのになんでできないの?」と焦ってお子さんを追い詰めないようにしてください。
言葉に出来ないので分かりにくいかもしれませんが、お子さんは貴方の想像以上に周囲の状況を理解しているでしょう。
お子さん自身もどう言葉にすればいいか分からず戸惑っているかもしれません。
そんな時は「ご挨拶できる?」「出来て偉いね」と共感し寄り添う声掛けをする事が男の子にこそ必要な時もあるかもしれません。
では具体的に子育てをしていく中で男の子顕著に表れる特徴をこれからご紹介していきます。
体を動かすことが好き
近年ではお子さんが外で遊ぶ機会が減っている傾向にありますが、やはり男の子は体を動かすことが好きなお子さんが多いですね。
それ自体は健康でよい事ですが、目を離したらすぐどこかに行ってしまうなど、苦労をされているお母さんも多いと思います。
身体を動かす事が好きな男の子には、スポーツなどを習わせてあげるのもお子さんの成長の為に有効かもしれませんね。
コレクションするのが好き
男の子に限らず、女の子でもコレクション(収集)をするのが好きな子はきっといると思います。
しかし男の子、そして男性の方が世間ではコレクター、収集家であるというイメージが強いのではないでしょうか。
それは収集する理由が違うからだと考えられています。
女の子が自分の好きなもの、気に入ったものを収集するのに比べて、男の子は興味があるもの全てを収集したがる傾向にあります。
自分が気に入る、好ましいと感じる主観や感覚よりも全てを揃える事、揃っている事に満足感を得やすい特徴があるようです。
このような動機の違いからも、男の子の方が一度興味を惹かれたものへの拘りや熱意が冷めづらいのかもしれません。
この男の子、そしてゆくゆくの男性に見られる拘りは女性には理解が難しい事もきっとあるでしょう。
しかしこの収集行為は元を辿れば狩猟本能と繋がりがあるとも考えられていますので、行き過ぎない限りはコレクションをむやみに否定しないであげてください。
機能性や効率ではなく、そのコレクションには男の子にとって満足や安心感を抱ける自分だけの大切な世界なのではないでしょうか。
競争心が強い
「女性より男性の方が競争心が強い」と感じた事がある方は少なくないと思います。
これには男性の狩猟本能や男性ホルモンの一種であるテストステロンが影響しているという説が一般的ですが、このような違いは何も成人してから急に現れるものではありません。
成長する過程のどの段階で、どの程度現われるのかは人によって大きく違ってくると思いますが、4~5歳くらいの間に自立心の成長と共に自分と相手を認識し、それに伴い競争心を覚える事が多いと言われています。
また競争心のみに関わらずこの時期には協調性や、自発性、自己抑制や忍耐など様々な心の機微が発達する時期でもありますので、このくらいの年代から「○○ちゃんに比べて競争心が強いな」と感じる事もあるかもしれません。
人によって感じ方や捉え方の違いはあると思いますが、現代は「競争社会である」と感じた事はありませんか。
制度や科学の発達とともに、人は生まれや親の職業に関わらず自分自身の将来を選択するチャンスに恵まれた時代になりました。
これはその人個人の能力が正当に評価されやすいというメリットがある反面、能力主義という側面もあると考えられます。
そんな現代を生きる中で人との競争心が必ずしもデメリットになるとは考えにくいです。
もし競争心が強いと感じる男の子を育てられているなら、その子の個性である競争心の強さを尊重しつつ、同時に相手に対しての思いやりや協調性の大切さも示してあげるのが良いのではないでしょうか。
競争心の強さは将来、有能なリーダーになる素質かもしれませんが、思いやりや配慮を同時に持ち合わせる事はきっとお子さんの将来を明るくしてくれます。
自尊心が強い
人格形成や情緒の安定のためには自己肯定感が必要不可欠であると多くの専門家の方々が考えています。
その自己肯定感を持つ為にも大切なのがこの自尊心になります。
自尊心の1番の特徴は他人からの評価や他者との比較によって感じるものではないという事です。
誰か何かと比べて優れていると感じた時、また人からそう評価された時にそれが自信になり得る事は多々ありますが、自分の価値基準に他者を交えてしまうと常にそれを失う恐れに悩まされる事になります。
会社に入れば、当然上司から評価される事は必要ですし、売り上げを上げる事も必要になってきますが、自尊心はそういった他者や外界から全く切り離した状態で自分が自分自身の事を尊重できるかどうかです。
そんな自尊心の起因は幼い頃に大人から尊重され認められた経験がある事、そして何より自分自身で選択した経験がある事が非常に重要だと言われています。
自尊心の欠如は不安や憂鬱の原因になる可能性も多分にあるので、自尊心が高いという事を否定的に考える必要は全くありません。
自分には価値があると考える事、自分が優秀な人間であると思えることが自尊心の大きな2つの要因ですが、これを「○○ができるから価値がある」「○○より優秀だから価値がある」など他者や外的要因を絡めてしまうと自尊心からかけ離れてしまいます。
お子さんを尊重してしっかり自尊心を育んだ後はお子さんだけでなく、「全ての人が貴方と同じで生まれながらに価値がある」と諭す事も必要になってくるかもしれません。
指示や命令されるのを嫌う
指示や命令される事を好むお子さんの方がもしかしたら少ないかもしれませんね。
皆さんは「これをしないさい」「こうしなさい」と指示や命令を受けた時同様に感じますか。
命令される人との関係性やその内容によって様々だと思いますが、必要性や意図が不明瞭だと好意的に受け入られない事も多いと思います。
皆さんは成人した立派な大人なのでお給料も発生していますし、自分自身の指示や命令の意を推察する力がありますがお子さんには難しいかもしれません。